読解力を上げる 4つのポイント-中3 国語 「握手」
今、生徒さんは学校で井上ひさし氏の「握手」を習っています。
「握手」はどの学校も国語の題材として扱う文章で、まさにこの「握手」こそが、作中の人物の心の動きを表しています。
しかしながら、文頭に出てくる「握手」と、文末に出てくる「握手」の違いが分からない生徒さん多数。
ん〜、何故読み取れないのかというと、登場人物の心情が小説のどこで表現されているのか知らない、気づいていないからなんですよね。
心情は主にこの5つで表現されています。
① 会話
② 行動描写
③ 思ったこと
④ 情景描写
⑤ 周囲の状況
国語が苦手な子は、文中の「〜と思いました」、つまり「③ 思ったこと」の部分でしか読み取れていません。ちなみに小学校低学年の文章は、「③ 思ったこと」の部分が読み取れていると点数が取れるものが多いです。
「④ 情景描写」は、映画だと良く分かるのですが、例えば泣いている女の子がいて、その女の子を写した後、大きな夕日のシーンが描写されたら、その女の子は悲しいとか悔しいという意味で泣いているのではなく、未来に向かって泣いている、と解釈出来ます。映画だとこれが読み取れるのに、文章で書かれると、「泣く」=「悲しい」と短絡的に解釈している子がかなり増えます。
今回の題材「握手」は、「② 行動描写」です。最初の方に出てくる握手はどういった気持ちで握手をしているのか、文末に出てくる「握手」はどういった意味を持っているのか、作中の人物の心の動きを話しの流れも踏まえて読み取ります。
行動描写から読み取るということを知らなかった生徒さんは、
「そういうことなんですね」
といたく納得した模様。
でも、文章だと気づかなくても、君自身、普段の行動でこういうことをやっていると思うよ。
例えば、何かお家の方に言われて、カチンと来たとき、ドアを大きな音でバタンと閉めたりしない? そのドアを閉める行動で、自分の気持ちを言葉ではない方法でお家の方に伝えているでしょ。
「あ~、確かに」
普段自分でやっていることが、文章でもこうやって表現されているんだな、と気づけば、もっと国語の読解が分かるようになるよ。
その後は、生徒さんの書いた文章の添削をする。
「文中の言葉を使って説明しなさい」の設問には、だいたい文字数制限がついているので、必要のない説明の箇所を削り、重複している内容は1つにまとめる。
(※最後の段落の「を」は赤文字はいらなかったね)
生徒さんが説明問題でしっかり書けるようにするには、生徒さんの回答をもとに、手直ししていくのが一番伸びる。
地道な作業だけれど、これが一番。
今日の授業では、心情の読み取りの4つのポイントを押さえられたのは良かったね!
この4つのポイントを意識して、どんどん問題に取り組んでいきましょう!
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