考える、のススメ(別館)

大学1年の中学受験塾の講師を皮切りにいつしか指導歴28年。普段の授業で気づいた事などを綴っています。

そろそろ「あさきゆめみし」を読んでもらわなければ

3学期に入り、学校で教わる古文の文章レベルが上がる時期となりました。

そろそろ「あさきゆめみし」を読んでもらわなければ。

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私立の中3、もしくは高校2年ぐらいで習う「源氏物語」。

文法が難しいこともあって、古文学習の集大成的な役割となり、「竹取物語」からスタートした古文も、最後は「源氏物語」で終わりとなる。

源氏を教えるときは、まず最初に家の造りの絵を描き、

昔は窓ではなく、御簾で外と廊下が仕切られてる

などの説明をしなくては、話のイメージがつかない。

登場人物も多数出てくるし、学校も時間の関係で途中の段を飛ばして、「明石の君」とかやるので、なぜ今こうなっているのか、という説明を入れないといけないことも多々ある。
(一応、教科書にも簡潔にいきさつの説明が載っているが、あの部分を生徒さんは読んでいない)

源氏は、内容に入る前にやることがとても多いので、いつも宿題に「あさきゆめみし」を生徒さんに渡し、

次回の授業までに読んでくること

とやってから、内容に入るようにしている。


源氏物語、海外でも有名なので、きちんとやっておいた方が良いです。

日本に来る外国の人は、日本が好きだから来る人も多く、私は過去、

「大学で源氏物語をやっていた」

というイタリア人女性に出会ったことがあります。

私が

あの中で誰が好き?

と聞いたら、

名前忘れちゃったけど、后になった自分の子どもを、バックヤードで見守っていた人

と答えるので、

「Oh! "Akashi No Kimi(明石の君)" !」

と言ったら、

「Yes!」

と言われました。

彼女は、源氏物語に漫画があることを知らなかったらしく、私が持っている「あさきゆめみし」を見て、感動し、

これ買うわ!

と叫んでいました。



ブコメ好きな生徒さんには、「源氏物語」はまると思うんけどね。

「古文」というフィルターで読まない選択をしているのはもったいない。

教養を深める上でも、「あさきゆめみし」を読みながら、楽しんで勉強しましょ音譜